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尾道が誇る100億円企業!「鋼材問屋」ビジネスに迫る 鐵萬商事(株)社長インタビュー

 

儲ぉぉぉ〜 かぁ〜 りぃ〜〜

まっかーーー?

 

尾道に、ビルや橋、船などのあらゆる建造物に使われている「鋼鉄資材(鋼材)」全国で一番在庫している企業があるってご存知ですか?

全国!全・国・一ですよ!! 

 

そりゃぁもぉ

儲ぉーかりまっせーーー!!

 

と、いうことで。

東京から尾道へ移住2年目の僕が、転職を考えている皆様のために、求人票には載ってない

「だけどホントは気になるっ!でも聞けない〜っっ!!」

を、企業の社長さんにインタビューしていく斬新でイノベーショナルな企画の始まりです。

記念すべき第一回目は、尾道で70年以上続く企業「船改修鋼材、無いがない!」鐵萬商事株式会社の池田社長にアレコレ聞いてみたいと思います!!

リポーター/谷川祐介

2022年、東京から尾道市へ移住。趣味は神輿と焚き火。
こう見えて某外資系コンサル会社からヘッドハンティングされたりもする仕事人。
(※焚き火は許可された安全な場所で、万全の注意を払って楽しんでいます。)

簡単にはマネできない! ハイリスク&ハイリターンの高収益ビジネス

 

谷川

企業の社長さんにインタビューをさせてもらうなんて初めてなので緊張します…

それも、鐵萬商事さんですよ!「鉄」の字がイカつい方の「鐵」の字ですよ!!

文字通りイカつくて、恐そうな人だったらどうしよう…震えてきました。

コンコン…

 

谷川

は、はいっ!!入ってます!!

 

池田社長

こんにちは!

谷川

こ、こんにちはっ!
(…あれっ?思ってた感じと違う。)

 

池田社長

初めまして。鐵萬商事の池田です!

今、入ってますって言った?(笑)

谷川

いえ!緊張しすぎて…いらん事を考えてしまいました。

今日はよろしくお願いします!

鐵萬商事株式会社
代表取締役社長 池田寛

大学卒業後、国内大手金融機関へ就職。その後、家業である鐵萬商事(株)へ入社。
2009年4月、4代目代表取締役社長へ就任。

 

ーー今日は就転職を考えている若者に向けて、
面接では聞きにくいけど『就転職の際に実はメッチャ知りたい事』を、
社長にざっくばらんに聞いていく、という企画なのですが、よろしいでしょうか。


そんなこと言われると緊張するなぁ。
でも、就転職を検討されている方々の参考になるなら、誠意をもって答えさせていただくよ。

 

ーーありがとうございます!では、社長に聞いてみたい気になるポイントをざっと。
・会社の将来性
・サラリー
・社長の人柄 …などなど、なのですが、NGはありますか?

 

何でも聞いてください!
なるほど。私の人柄なんかは確かに面接で聞きにくいよね(笑)。
早速、始めましょう!

 

社員1人あたりの売上は2億円!?鋼材問屋のビジネスとは


ーー今日は池田社長とお話できるっていうことで、気合い入れて企業研究をしてきました!
で、とにかくまず驚いたのは年商なんですが、
社員数50名で年商約100億円って、すごくないですか?

 

数字まで!よくご存知ですね。なかなか手強そうだなぁ(笑)。

 

ーーそれはもう!
企業の社長さんと直接お話できる機会なんて、なかなかありませんから。
えぇと、100億円って事はぁ…


ーー年間で、1人あたりの売上が2億円…2オクエン!? 

 

単純計算するとそうなるけど、私たちは個人ではなく、会社というチームで動いているからね。
勿論だけど一人ひとりにノルマを課しているわけではないんだよ。

 

ーーで、ですよねっ!良かったぁ〜。
2億円の売上ノルマ、背筋が凍りつきました。
どんなビジネスモデルを展開すれば、ここまでの売上を維持できるのか知りたいです。

 

確かに売上の金額は大きいけど、我々が営む「鋼材問屋」というビジネスは、扱う鋼材の相場によって売上が変動するんだ。
だから、売上よりも大事なのは利益なんだよ。

 

ーー鋼材の相場によって利益がどれくらい出るかが変わる、という事ですか?

 

そう。ただ、ここで忘れてはいけないのは、その利益は「目的」ではなく「目標」でなければいけないという事。
お客様に喜んでいただくために努力した結果が利益という形で返ってくると考えているんだ。

 

尾道から全国を支える鋼材業界の”駆け込み寺”

簡単に、当社がどの様な事を行なっているかというと、
国内の「鉄鋼メーカー」から鋼材を仕入れ、お客様に販売するというビジネス。

当社は一般的な鋼材に加え、造船用に特化した鋼材も取り揃えていて
造船業が盛んな備後エリアを中心に全国にお客様がいるんだけど、
ニーズの中心は「緊急材」なんだ。

 

ーー緊急材って、何ですか?

 

造船の工程で追加の鋼材が急に必要になったり、災害や事故などで緊急の修繕が必要になった時、鉄鋼メーカーへ発注しても納品までに数ヶ月、そもそも「1枚だけほしい」というオーダーは難しいんだ。

そんな時こそ我々「鋼材問屋」の出番! 当社ではお客様が在庫をもたなくても、必要な時に必要な量の鋼材を供給して、サポートできる仕組みづくりを徹底しているんだ。

 

ーー災害や事故って予測できないじゃないですか。緊急材のオーダーも突然やってくるんですか?

 

その通り。

緊急材は「いつ、どの鋼材が、どれくらいの量」必要となるかわからない、しかも船の製造では、船の種類や大きさによって使われる鋼材の厚みも1mmピッチで変わるんだよ。

当社は、あらゆる規格に対応した鋼材を大量にストックする“リスク”と引き換えに、全国のお客様からの要望に対し、電話一本で迅速に応えられるという“メリット”を提供できるんだ。

その”在庫力”と”スピード感”が当社の強み。ハイリスク&ハイリターンで高収益を目指すビジネスモデルなんだよ。

 

ーーなるほど!「高価・巨大・重い」鋼材を在庫するという事は、多くの企業では許容しかねるリスクなのですね。
鐵萬商事さんで在庫が切れていることってないんですか?

 

どれだけ在庫を切らさないように努めても、オーダーが重なったタイミングなど品薄になることはあり得るよね。

ただ、そんな時でも「カネマンに在庫がなかったらしょうがない」とお客様に納得していただけるほど、常に業界トップクラスの品揃えを心がけている自負はあるよ。

それは、鋼材業界における“駆け込み寺”と言われることもあるくらいなんだ。
また、その在庫力を維持するべく、利益のほとんどは鋼材の仕入れに使い、常に補充に努めているんだ。

 

ーー業績が好調なのは、実直な企業努力が評価され続けた結果なんですね。納得です!

 

写真左/巨大倉庫で出番を控える大量の鋼材
写真右/どの鋼材も美しく整頓されているのが印象的

 

▶︎「まさに鉄の博物館!!」な工場訪問の記事はこちら

 

賞与は年3回! 高水準サラリーが維持できる理由

ーー事業の収益性が見えてくると気になるのは、社員さんのお給料なんですが…

ーーぶっちゃけ、どれくらいなんですか?

 

そこは人事が担当しているので細かい数字は把握していない、というのが正直なところなんだけど、
当社の報酬体系は月収に加えて、年3回の賞与

この体系は二代目社長の頃からずっと変わっていなくて、
削ったり減らしたりしたことは今までないかな。

実際、社員が報酬額をどう思っているかは分からないけど、
こんなにお給料もらえるんですね」と言われることはあるので、満足してもらえてるのかな。

 

ーーええっ!ボーナスが年に3回も!
僕、今まで生きてきて”ボーナス3回”は聞いた事ないです!!

 

先ほどお伝えしたように、当社では利益をあげることは目的ではなく「目標」
お客様に喜んでいただいた上で結果を出すには、社員全員の努力が不可欠なんだ。

だから、がんばってもらった分は報酬としてしっかり還元したい、と考えているんだよ。

一人一人の努力が利益につながり、それを資金に在庫を豊富に揃えれば、
お客様にも喜んでいただけ、社員へも還元できる。

会社が70年以上続く中では本当に厳しい時期もあったけど、
そんな好循環を長年にわたって維持できているのは、
どんなに利益が上がっても鋼材問屋の事業だけに絞ってビジネスを展開してきたのが一番の理由じゃないかな。

求められるのはマルチプレイヤー!?必要とされる人物像とは

ーー御社はこれまで採用の募集をほとんどされてこなかったと伺いましたが、それはなぜですか?
また、今回の採用募集の経緯についても聞きたいです。

 

今までありがたいことに、従業員の家族や友人などの紹介で「ここで働きたい」と来てくださる方が多く
正直、積極的に採用活動を行う必要がなかったんだ。

今回採用を考えたのは、先日5周年を迎えた大阪支店の存在が大きくて、
大阪支店では環境・エネルギー・インフラ・防災といった分野を対象とし、
これまで以上に商圏を広げているんだけど、
大阪支店のように従来の枠組みを超えて社員が成長しないとビジネスも成長していかない。

だから、今回の採用では優秀な人材を増やして社内に新しい風を吹かせたいと思っているんだ。

なので勿論、他業種からの転職も大歓迎

 

ーー社長の求める社員像についても教えてもらえますか?

 

やっぱり一番見てしまうのは、その人の「人間性」や「考え方」が当社にマッチするかどうか。
「良いところは何でも取り入れていきたい」という意識をもてる、素直で真面目な人がいいかな。

というのも、「マルチプレイヤー」になれることの重要性。
仕事をする上で大切なのはチームワークだから、社員一人一人がさまざまなポジションで経験を積み、
他の社員の立場を理解できると相手の視点に立って”パス”を出せるようになるから。

 

ーー確かに。相手が求める事を実体験から想像しやすくなりますもんね。

 

ところで、谷川くんは他県から尾道へ移住されたんだよね?
移住先の現地企業への就職について、一つ質問させてもらってもいいかな?

 

ーーはい。勿論です。

 

当社は尾道近郊エリアが地元の従業員が多いんだけど、
都会から移住して、現地企業での就職を考えた時に何か気になることはある?

 

ーーそうですね…求人票に掲載されていない部分だと、都会との働き方の違いは気になりますね。
例えば、都会だとビジネスライクでドライな関係性を好む人も多い印象なんですが、移住先の現地企業ではどんな温度感で仕事されているのかな、と。
もっと言うと、都会での仕事の仕方、スタンスのままで上手く馴染めるか、また、受け入れて貰えるか、と不安に思います。

 

谷川くん、意外と真面目なんだなぁ(笑)。

私も都会ではないけれど、まったく違う業種の大手企業で働いていたから、その気持ち何となく分かるよ。

会社を継ぐことを決めて、鐵萬商事へ入社してからは、従来のやり方が古いなあと感じる部分も勿論あってね、
最初は波風が立ったりもしたけど、相手の弱点を攻撃してやりあうんじゃなくお互いの良いところをうまく取り入れていくのがそれぞれのためになると学んだよ。

そういう点でもやっぱり、柔軟さや素直さは大切だよね。

当社も、移住組や転職組の良いところを取り入れて、新しいチャレンジをしていけるチームでありたいな。

(鐵萬商事株式会社様提供)

尾道へ地域貢献の理由。“キラリ”と光る企業であるために

ーー今回お話させていただくにあたって、鐵萬商事さんのリサーチをしてみて知ったのですが、
地域貢献を積極的にされているんですね。
尾道市内の高校や、尾道と向島を結ぶ渡船の桟橋への寄付とか…
社長。それってやっぱり…「儲かってしゃーない」ってことなんでしょうか?

 

「儲かってしゃーない」かぁ、言ってみたいよねぇ(笑)。

確かに、会社が利益を産み出せているからできることなんだけど、
そういった地域貢献には会社としても、私個人としても、大切にしている理念があるんだ。

当社の社是は「誠実」「信頼」「感謝」なんだけど、
その「感謝」という言葉には「当社を長年支えてくださったすべての方々への感謝の気持ちをいつまでも忘れてはいけない」という想いが込められていて、
地元出身の社員が多いこともあり、その家族や子どもたちに何か貢献できないかと考え、寄付をさせていただいたんだよ。

 

ーー渡船はこの地域では重要な交通インフラですもんね。
なるほど、地元への感謝の気持ちが「寄付」という形になったんですね。
池田社長の人柄も今までのお話から感じられました。

では、最後に今後の展望を聞かせてもらえますか。

 

先代社長の口ぐせは、
ダイヤモンドの原石のように、小さくても“キラリ”と光る企業を目指す」だったんだけど、
私も社長になってからずっと「“キラリ”と光るとは、何だろう?」って考えてきて、
私の中で見つけた答えの一つは「鐵萬商事はキラリと光る人材でできている」ということ。

これからも不易流行の精神で新しいことにチャレンジしつつも、
鐵萬商事の良さを活かした仕事で社会に貢献していきたいな。

尾道駅前と対岸の島「向島」を結ぶ渡船の桟橋。渡船は通勤・通学・買い物など、地域に密着した重要な交通インフラ。


ーー池田社長、本日はありがとうございました!!

 

こちらこそ!
就転職を考えている方の参考になれたら嬉しいです!!

 

《写真:START PRODUCTION正木孝則》

 

「求人募集要項」はこちら!!

企業名 鐵萬商事株式会社
企業情報 本  社:広島県尾道市長者原2丁目162-4
尾道工場:広島県尾道市西藤町75-62
向島工場:広島県尾道市向島町111
大阪支店:大阪府大阪市西区立売堀3丁目7-13 阿波座KDビル4階
社員数:62名
設立:1951年
募集職種 工場での鋼材入出庫作業員(クレーン作業) 
給与 年収350万円~500万円
勤務地 広島県尾道市長者原2丁目162-4
広島県尾道市西藤町75-62
広島県尾道市向島町111
勤務時間 8:00〜17:00(内休憩60分)
休日・休暇 完全週休2日制、国民の休日、年末年始休暇、夏季休暇
選考方法 書類選考→工場長による1次面接→役員による2次面接
新卒の可否

「応募はこちら」ボタンをクリック、鐵萬商事(株)採用受付へ以下の内容を明記の上、ご応募ください。
採用担当者より追ってご連絡をさせていただきます。

①お名前
②ご連絡先

 

 

この記事を書いた人

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おすぎ編集者・ライター

「子どもとしまなみ海道を走破したい!」と2020年、大阪から向島へ移住。
2人の子どもと自転車生活を楽しみながら、広島・大阪の2拠点でメディア編集・制作を行う。株式会社ピクニック社代表。
自転車系フリーペーパー&Webマガジン「cycle」編集長。
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