岡山県真庭市で移住コンシェルジュをしているFUJIです。
ワークライフバランスの充実や子育て環境を求めて、地方に移住する人が増えています。
みなさんの中にも、地方移住に興味がある方も多いでしょう。
では、実際に地方移住をした人は、どのような理由で移住を決めたのでしょうか。
今回は、移住者が地方移住を決めた理由について、ランキング形式で紹介します。
地方移住を検討されている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
地方移住を決めた理由ランキング by総務省
総務省が2017年に全国の移住者を対象に行ったアンケートによると、地方移住を決めた理由は以下の表のようになりました(複数選択可/単位は%)。
全体 | 男 | 女 | |
気候や自然環境に恵まれたところで暮らしたいと思ったから | 47.2 | 48.3 | 46.5 |
それまでの働き方や暮らし方を変えたかったから | 30.3 | 25.2 | 36.2 |
都会の喧騒を離れて静かなところで暮らしたかったから | 27.3 | 24.5 | 30.7 |
ふるさと(出身地)で暮らしたいと思ったから | 25.1 | 32.9 | 16.5 |
家族(配偶者、子ども、親)と一緒に暮らしたいから | 22.1 | 20.3 | 24.4 |
家族や親せきが近くにいるところで暮らしたいと思ったから | 21.4 | 19.6 | 23.6 |
アウトドアスポーツなど趣味を楽しむ暮らしがしたかったから | 19.9 | 24.5 | 14.2 |
環境にやさしい暮らし(ロハス)やゆっくりとした暮らし(スローライフ)、自給自足の生活を送りたいと思ったから | 19.6 | 19.6 | 19.7 |
ふるさとではないが、なじみのある地域で暮らしたいから | 15.9 | 13.3 | 18.9 |
自分の資格や知識、スキルを活かした仕事や活動がしたかったから | 15.9 | 15.4 | 16.5 |
出典:過疎地域への移住者に対するアンケート調査結果(H29 総務省)
自然豊かな環境への憧れや仕事、趣味など、さまざまな理由がありますね。
Uターンに関する理由も見受けられます。
上位10位の地方移住を決めた理由を解説
では、上位10位の理由について、簡単に解説します。
1位:気候や自然環境に恵まれたところで暮らしたい
地方と聞いてまずイメージするのが「豊かな自然環境」でしょう。
地方移住を決めた理由でも男女ともに1位。
さらに、年代別で見ても、すべての年代で1位となりました。
特に40代と60代以上では、50%以上の方がこの理由を選んでいました。
確かに「豊かな自然環境」は、都心にはない地方の魅力です。
地方では、車で10〜30分ほど走れば豊かな自然が広がっていることがほとんど。
趣味などを通して自然とふれあうことで良きリフレッシュとなり、生活にメリハリが生まれます。
実は、私が真庭市への移住を決めた理由の1つも、「豊かな自然があること」です。
真庭市は、中心部から車で10分ほど走れば豊かな自然が広がっています。
私はカメラが趣味なので、休日になるとカメラを持って風景写真を撮りに出かけています。
自然が身近になったことで、気軽に行けるようになりました。
また、時には川のせせらぎを聞いてリラックスしたり、満天の星空を眺めたりと、田舎ならではの休日も過ごしています。
自然が好きな方にとって、これほど魅力的な環境はないでしょう。
2位:働き方や暮らし方を変えたかった
2位の「暮らし方や働き方を変えたかった」は、男性では3位、女性では2位にランクインしました。
さらに、年代別で見ると、10~50代で2位となりました。
この理由を選んだ方は「仕事ばかりで家族との時間がとれない」ことに悩んでいる方が多い傾向です。
実際に、私の周りでも同様の理由で移住した方は多くいます。
ワークライフバランスの充実を図ることは、人生の幸福度を高めるために重要です。
もし現在の働き方・暮らし方に疑問を抱いている方は、地方移住を検討してみてはいかがでしょうか。
3位:都会の喧騒を離れて静かなところで暮らしたい
女性に多かったのが「都会の喧騒を離れたい」という理由です。
地方でも昼間は賑やかですが、夜になると一気に静かになります。
この傾向は、田舎に行けば行くほど顕著に現れます。
私の住んでいる真庭市も、夜20時を過ぎると多くのお店が閉店し、町が静かになります。
20時を過ぎて町を歩くと「深夜かな?」と勘違いしてしまうほどです。
また、静かなおかげでぐっすり眠れるので、体調を崩すこともなくなりました。
都心は24時間オンタイムですが、地方、特に田舎では、オン・オフがはっきりした生活を送ることができます。
4~6位:Uターンに関する理由
4~6位は似た理由なので、まとめて解説します。
- 4位:ふるさと(出身地)で暮らしたい
- 5位:家族(配偶者、子ども、親)と一緒に暮らしたい
- 6位:家族や親せきが近くにいる
これらはすべて「Uターン」に関する内容です。
男性や50代、60代以上の方が多く回答していました。
回答の背景には、以下の理由が挙げられます。
- 家業を継がなくてはいけない(農業など)
- 親の介護が必要になった
地方出身の方の中には、実家が田んぼや畑をしているという方も多いでしょう。
50代、60代となると、農地の相続が現実味を帯びてきます。
「地域の大規模農家に任せる」という選択もありますが、「先祖代々受け継いできた土地を継ごう」という方も多くいます。
また、50代、60代は、親の介護も心配になってくる年代です。
「心配だから実家に戻る」という選択をとる方も多いのでしょう。
7位:趣味を楽しみたい
地方は山や海などの自然が身近になるので、アウトドアスポーツを気軽に楽しめます。
例えば、僕の住む真庭市は冬になるとスキー場がオープンするため、スキー好きにはたまらない環境です。
移住者の中には、仕事終わりにスキーに行く人もいます。
今まではスキーに行くのに1日かかっていましたが、真庭市は片道30分だから気軽に行けるようです。
自然が近いことは、アウトドア好きには魅力に思えるでしょう。
8位:ロハス・スローライフ・自給自足への憧れ
地方は自然が豊かなうえに農地もたくさんあるので、”サステナブルな暮らし”を実現しやすい環境です。
「自分たちの食べるものは自分たちで作りたい」「自然の中でゆったりと暮らしたい」という方にはぴったりです。
最近の移住雑誌では「自給自足」や「有機農業」などで取り上げられている移住者が多いので、参考にしてみてください。
9位:出身ではないが、なじみのある地域で暮らしたい
出身地ではなくても、観光や仕事、人の縁などで、馴染みのある地域に移住する方もいます。
実は私も、真庭市に馴染みを感じたことが移住の理由の1つです。
私は真庭市に縁もゆかりもありませんでしたが、「真庭なりわい塾」という人材育成塾に参加して、真庭市に関わるようになりました。
その中で人のご縁が広がり、「住みやすそうな地域だな」と感じて移住しました。
移住先が決まらないという方は、自分がかつて訪れた地域や、関わりのある地域を候補に挙げてみるのもいいでしょう。
10位:スキルや知識を活かして仕事・活動がしたい
起業支援の手厚い地域や地域おこし協力隊を受け入れている地域では、今までのスキルや知識を活かして仕事や活動ができます。
会社員ではなく自分で事業を展開したい方は、競争相手の少ない地方に行くことで、チャンスをつかめることがあります。
もし「自分のスキルや知識を活かして地域の役に立ちたい」という方は、移住して起業している人が多い地域を探してみましょう。
まとめ
今回は地方移住を決めた理由について紹介しました。
地方移住に明確な理由や目的を持つことは非常に重要です。
地方での暮らしはメリットだけでなくデメリットも多いため、なんとなく移住すると後悔します。
一方で、明確な理由や目的があると、理想の暮らしに向けて、積極的に動くことができます。
ぜひ今回のランキングを参考に、あなたが地方移住したい理由を考えてみてください。